ドカベン山田太郎ではない?水島漫画最強キャラはこの選手!!〜水島新司先生を偲んで〜

去る1月10日、ドカベン、野球狂の詩、あぶさんなどの野球漫画の巨匠としてお馴染みの水島新司先生がご逝去された。

これで水島先生の新作が永久に出なくなったと思うと非常に残念である。

しかしながら、水島先生の作品は世代を超えて愛され続け、そこからは数多くの名キャラクターが生まれ日本中の野球少年達に影響を与え続けた。そしてそこから多くのプロ野球選手も誕生している。

そして、「水島作品最高のプレイヤーは誰だ?」という論争はいつの時代もあったが、今回は私自身が、「コイツが間違いなく最強のプレイヤーだ!」と思う選手を紹介したいと思う。

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あり得ない設定だが物理的には可能な設定

結論から申しあげると、私が全水島全作品中最高のプレイヤーだと思う選手は、「おはようKジロー」の主人公である岡本慶司郎である。

おはようKジロー自体がドカベンやあぶさんなどと比べればマイナーな存在のため、あまり馴染みのない名前だと思うが、このKジロー、とにかくスゴイのである。

ストーリーは、Kジローが私立冠学園高校に入学するところから始まる。そして初回から波乱の展開となる。なんと野球漫画でありながら、冠学園高校には野球部がなかったのである。そしてKジローは野球部を1から作るために、部員集めに奔走することになる。

この冠学園だが、文武両道の学校で偏差値が高いだけでなく、各部活動でインターハイチャンピオンを多数輩出している超スポーツ名門校だったのだ。にもかかわらず野球部は存在しないのだが、冠学園に野球部がないことは巷では有名で、Kジローだけが知らなかったのである。野球部はどこの高校にも当然あると高を括ってしまったおっちょこちょいな主人公。しかしここから超人的な能力を見せ部員を集めていく。

まず最初は陸上部を訪ねたKジロー。ここには高校100m走記録保持者の阿久根がおり、100m走で勝ったら入部してやるという阿久根。然しKジローは日本一のスプリンターを相手に接戦を演じた。しかし僅差で敗れてしまう。諦めて陸上部を去るKジローであったが、この時の阿久根はスパイク、Kジローは普通のスニーカー。もしKジローがスパイクなら自分は負けていたと阿久根は潔く負けを認めて野球部へ入部してしまったのだ。つまりはつい先日まで中学生だった少年が、100m走で日本一になれる走力を持ち合わせているのだ。なんとも水島漫画らしい設定である。

テニス部では、2年生ながら高校チャンピオンに輝いている沢村と対戦。テニス経験が全くないのにも関わらず、試合を通してコツを掴み、なんと高校チャンピオンを倒してしまったのだ。

相撲部では、これまた高校横綱の岩神をトリッキーな技で下し、またも日本一の男を入部させてしまったのだ。

まあ百歩譲って、100m走なら身体能力の高さで勝てる可能性はあるかもしれないが、テニスや相撲といった技術を身につけるためにある程度の経験が必要なスポーツにおいても驚異的な身体能力を見せつけて、日本チャンピオンを破ってしまったKジロー。現実の世界では到底あり得ないことだが、物理的には可能な設定である。ここら辺がまさに水島作品の申し子といえる。

そして対外試合へ・・・ケタ違いの力を見せつける

こうして破天荒な道場破りを繰り返し、なんとか9人を集めることに成功したKジロー。ついに対外試合へとこぎつけたのだが、その相手は常に優勝候補に挙げられる県内有数の強豪海浜高校。そのチームのエース左腕山口を相手に冠学園打線のバットは空を切る。だがしかしKジローだけは違う。千葉県No.1左腕と言われる山口の快速球を簡単に捕らえて打球は場外へ。太平洋までかっ飛ばしてしまったのだ!

さらに圧巻なのは2打席目。山口のグラブの動きからフォークの握りである事を見抜き、初見のフォークをものの見事に捕らえてこれまた場外にアーチを掛けてしまったのだ。

これには相手の鈴木監督も「谷沢も掛布もここまでは飛ばさなかった」と脱帽。

公式戦でさらに打棒爆発!

そしてついに夏の甲子園予選が開幕。

初戦は4打席連続敬遠されて大苦戦。

しかし2回戦からは、強豪相手に猛打爆発!

Kジローは本塁打を連発し、野球経験者が3人しかいない冠学園は千葉県予選を勝ち進んで甲子園を出場を果たし、なんと全国制覇を成し遂げてしまった!

この設定もまたあり得ない設定なのだが、物理的には可能である。

多くの謎を残したまま連載が終了

おはようKジローは、1年生の夏の甲子園終了と共に連載も終了してしまったが、1年生夏の甲子園の通算成績は、打率.727本塁打11打点19という驚異的な数字である。

作中終始謎とされていたことが、「これだけの選手がなぜ今まで無名だったんだ?」である。Kジローは中学時代までは全くの無名選手。生い立ちも明らかにされていない。明らかになっているのは母と2人暮らしの母子家庭という事と、父親とは死別しているということのみ。作中母親が、「お父さんの事が知られたら大変な事になる」というセリフがありながら、その後父親の正体については全く触れられることはなく、ついには謎のまま連載は終了してしまった。この背景には直後にドカベンプロ野球編の連載が始まる背景がある。

超強肩なのにセカンド。その理由は?

Kジローのメインポジションはセカンドである。キャッチャーとしても数イニングマスクを被っているが、こちらも超高校級の抜群のキャッチングセンスと好リードを見せつけている。甲子園決勝では人生で初めてのマウンドも経験している。グラブ捌きはプロ並み、100m走はスニーカーで10秒台、遠投もおそらく推定120〜130mであると思われる超強肩。高校生でこれだけの恵まれた能力があれば、普通はショートになりそうなものだが、Kジローはセカンド。これは他の部員に好きなポジションにつかせた結果、セカンドだけが残っていたからである。

ドカベン山田太郎との比較

Kジローの甲子園通算成績は、上述の通り1年生夏のみで打率.727本塁打11打点19。

ちなみにドカベン山田太郎の3年間の甲子園通算成績は、打率.750本塁打20打点51である。

仮にKジローが山田と同じく春夏連続5回甲子園出場を果たしたと仮定した場合、本塁打と打点は山田を抜く計算である。

しかし山田とKジローで大きく異なるのが、対戦してきた投手のレベルである。

山田のいる明訓高校が同県にいたために甲子園への出場は叶わなかったが、ドカベン作中最高の投手として描かれたのが不知火守。彼を超えるレベルの投手はおはようKジローには登場していない。また、不知火と同じく明訓高校に阻まれて甲子園出場はならなかったが、不知火と並んで作中最高レベルの投手として描かれているのが土門剛介で、彼もまた県予選でありながら、甲子園決勝で対戦する投手よりも遥かにレベルの高い投手であった。山田は甲子園に出るまでに甲子園よりもレベルの高い投手との対戦が複数回組まれており、甲子園出場は実は簡単ではなかったのだ。

そして甲子園でも坂田三吉、犬飼兄弟、球道くんの中西球道といった超高校級と対戦している。

しかしながらKジローも、ほとんど野球初心者ばかりの集団を甲子園優勝まで導いたのだから半端ではない。

2人の守備能力はどうか?

山田はほぼキャッチャー一筋。好リードの強肩捕手で、作中遠投が120mというセリフがある。

一方のKジローはほとんどがセカンドとして出場。作中ではマスクも被っており、ドカベンドリームトーナメント編では新潟ドルフィンズの4番捕手として登場。しかしキャッチャーとしては経験に勝る山田に軍配といっていいだろう。

しかしKジローはセカンドを基本におそらく全ポジションを守る事が可能。そして山田との決定的な違いは、100m10秒台の快速。完全無欠に見える山田の最大の弱点は鈍足であること。Kジローの方が全天候型天才である。走攻守三拍子揃った右の長距離砲という点では、ドカベンの微笑三太郎や野球狂の詩の国立玉一郎の方がタイプとしては近い。

プレーヤーとしての総合力を比較

Kジローはプロではドリームトーナメント編にしか登場していないので比較が難しいが、高校までの実績から見れば、Kジローと山田の打者としての能力はほぼ互角。しかしKジローは1期1年のみの記録しかないので、1年時の能力だけみればKジローが上だろう。

キャッチャーとしての能力は経験に勝る山田に軍配。しかし本職が内野手のKジローのキャッチング技術と野球頭脳は山田に勝るとも劣らない。

そして送球能力はスピード、コントロール共にほぼ互角であろうが、Kジローは足の速さで山田に大きく水を開けており、全てのポジションを高水準でこなすことができる。Kジローは水島漫画きっての5ツールプレーヤーである。

最後に・・・

以上の勝手な考察から、水島漫画最高のプレーヤーは岡本慶司郎であると勝手に結論づけたが、水島漫画の顔はやはりドカベン山田太郎である。

そして何より我々の心を引き付けて離さなかったのは、山田もKジローも超がつくほどの人格者として描かれていたからに他ならない。

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